勇敢な人々

今夕、電車にて帰宅途中。私は座席にて、息子は少し離れたところに立っていました。御茶ノ水駅に着き、人が乗り込んできたと思ったら男の人たちの叫ぶ声が。喧嘩かな。すぐに非常ベルが鳴り、乗客も窓の外を見ています。

人が乗ってきたため、息子の姿が見えなくなり心配で、息子の名を呼ぶと人影から出てきました。

「おじいさんがよろよろと反対ホームに落ちて、僕の前で赤い顔をして話していた60歳くらいの男の人たちが電車から真っ青になってあわてて飛び出して行って、線路に飛び降りて助けた上げたよ。今ホームで横になって胸を押しているよ。」大声がしたのは周りの人たちに緊急事態を知らせた声だったようです。

 

とりあえず心肺蘇生をしている人がいるようで、私たちの乗った電車もすぐに安全確認を行い発車しました。「轢かれなくてよかったね、助かるといいね。」と息子に話しながら怖くて胸がバクバクしてしまいました。

 

つくばエクスプレスに乗り換える道すがら、息子に「落ちたのを見て飛び降りて助けに行くなんて、本当に勇敢な人たちだね。新聞で読んだりしたことがあるけど、その場になると本当に怖いもんだね。」と話すと

「僕も一緒に助けに行こうとしたんだよ。」「ええっ!」

「でも一歩目でつるっと滑って転んじゃったんだよ。あご打って痛いよ。」

「・・・。」いろいろな思いが胸を駆け巡る出来事でした。

どうか無事快方に向かわれますように。

 

写真は秋の日の東京散歩の一葉です。